平安虹泉 作 「澱青釉隅入長方」 間口34cm
平安虹泉は東福寺鉢に魅せられ、昭和40年頃から全くの独学で鉢作りを始める。
焼成を登り窯に固執し、河合勘次郎窯や京都府陶磁器協同組合の共同窯で鉢を焼く。
公害防止条例その他で登り窯が使えなくなって以後登り窯では焼成していない。
2014年に世を去る。
澱青釉(でんせいゆう)とは失透性の青い釉薬の総称であり、「天藍釉、月白釉」なども含まれます。
この作品は鈞窯(宋〜元代の陶磁窯)の特徴的な技法を用いた物で、
白濁した青い釉薬の上から、紫紅色の釉薬を掛けた窯変が魅力的です。
作品の殆どが小品サイズの鉢となり、大きいサイズの鉢は希少です。
商品詳細
サイズ | 間口 34cm × 奥行き 22.5cm × 高さ 8cm |
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発送方法 | 宅急便 |
他の写真
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辰砂の窯変が景色となり、見応えがします。
小品サイズ物が多く、この鉢の様な大きい物は稀少です。
深さもあり使い勝手が良いです。
辰砂の窯変も素晴らしく、紫紅色の濃淡に加え、青色のグラデーションが見事です。
月明かりの白とも称される月白釉が美しいです。
釉薬の性質上、角の部分に釉薬が残りずらく
素地の色が輪郭に出ている事が造形的に引き締める効果となり、鉢自体を引き立てています。
反対側にも辰砂の窯変が出ています。
内縁になった部分にも辰砂の窯変が出ており、上から見ても綺麗です。
内側の側面に施された櫛目は虹泉の特徴でもあり、
盆栽を植えた際の水捌けを良くする工夫で、
鉢としての見栄えだけでなく使い勝手も考慮に入れた作行が素晴らしいです。
「平安虹泉」の落款が入っています。
裏側全面に布目の様な模様も特徴の一つです。
足の部分に金色の線が付いていますが、これは金接ぎ跡ではなく、
焼成に出来た線状の小さな隙間を虹泉自身が埋めた物です。
虹泉の特徴が随所に出た希少な大きいサイズの鉢で使い勝手が良く、
辰砂の窯変も見事で澱青釉も素晴らしい作品です。